【試合動画】竹ノ内佑也vs西村英久|2014-2015年日本頂上決戦
竹ノ内佑也(2014年全日本剣道選手権大会優勝)
対
西村英久(2015年全日本剣道選手権大会優勝)
という当時の日本剣道の頂上決戦が2015年5月に日本武道館で行われた世界剣道選手権大会、男子個人戦準決勝で行われていました。スピード感があり、見ごたえのある締まった良い試合です。
「全日本剣道選手権大会」に関する情報はこちら(全日本剣道選手権大会のチケット情報)※全日本剣道選手権大会は毎年11月3日(祝)文化の日に日本武道館で開催されます。
竹ノ内佑也vs西村英久―世界剣道男子個人準決勝での対戦
試合動画が以下です。
第16回世界剣道選手権大会 16th wkc【男子個人戦準決勝】竹ノ内佑也(JPN)×西村英久(JPN)
決まり手解説
●決まり手【1本目】
0分50秒:西村選手が「小手」を決める。
つばぜり合いから離れた中間の間で、剣線を取り合う両者。竹ノ内選手が警戒をして上から西村選手の竹刀を押さえようと右手首が伸びるような形になった所を、すかさず西村選手が出小手。竹ノ内選手も得意の小手返し面を狙っていたと思われ、反応もすごくよく技を出せていますが、それ以上に西村選手の小手が早かったという一本です。両選手とも誘って作った形と思われ、紙一重の所での勝負だったと言えそうです。西村選手の早い小手が冴えます。
●決まり手【2本目】
1分28秒:竹ノ内選手が「面」を決める。
こちらも1本目同様つばぜり合いから離れた中間の間からの技。裏交差(通常は自分の竹刀は相手の竹刀の右に構えるが、相手の竹刀の左から交差させて構えている状態)から竹ノ内選手が鋭く巻き落として面に行きます。この瞬間、西村選手の右手が竹刀から離れているのがわかります。一瞬の隙を突いた竹ノ内選手の見事なそして素早い面技です。
●決まり手【3本目】
2分53秒:竹ノ内選手が「面」を決め勝負あり。
2本目と同じような巻き落とし面で決まります。つばぜり合いからの離れ際、主審の「分かれ」がかかり両者少し離れます。間合いが切れるほどは離れる前に再度「始め」がかかり、2本目同様、裏交差状態から竹ノ内選手の鋭い巻き落とし面が決まります。これについては、審判に良くない所もあったのでは?と疑問が残る点もあります。「分かれ」で十分に両者の間合いを離す前に「始め」をかけています。しかし、この場面ですかさず技を繰り出した竹ノ内選手も見事です。裏交差から得意の形にできたということかもしれません。
以上、決まり手についても自分なりに簡単な解説をさせていただきました。もちろん決まり手の場面以外にもさまざまな駆け引きが両者にあっての結果であることは言うまでもありません。世界剣道の準決勝、日本人同士のハイレベルな対戦です。また決まり手解説でもあるように、つばぜり合いからの離れ際の中間の間合いというのは勝負どころであることもわかるかと思います。一本を「取りやすい間合い」であり、取られやすい「危険な間合い」でもあります。このあたりも剣道の試合の中での参考になる点です。
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